コーンプレート型粘度計は自作できる?必要なものとは

コーンプレート型粘度計の自作方法

コーンプレート型粘度計を自作する際にはメスピペット、ゴム管、クリップ、加熱装置が必要となります。これらは通販などで手に入れることが出来ます。それに加えてポリエチレン管があれば、それほど手先が器用でない方でも自作可能です。まず、ポリエチレン管の中央をガスバーナーの炎にかざします。すると、中央部分が熱によって溶けていくのでその状態で両端をもって管を引き延ばします。管の長さが足りていないとやけどする恐れがあるので、5㎝ほどの長さを確保するようにするのがポイントです。
引き延ばして細くしたところ切断します。その後、切断した端から1㎝ほどのところにマジックで印をつけたらポリエチレン管の準備は完了となります。そこまで作業を行ったらメスピペットに試料吸い上げ用のゴム管にクリップを装着します。この時にメスピペットの先端とポリエチレン管の間に隙間があると、試料を吸い上げた時に気泡ができやすくなるので注意が必要となります。

自作式のコーンプレート型粘度計の構成

コーンプレート型粘度計は下から順にポリエチレン管、メスピペット、ゴム管、クリップの順に装着していきます。ポリエチレン管を切断した上で装着すること以外は、順番に付けていくだけなのでそれほど難しくありません。ゴム管の直径によって図れる試料に若干の違いがあります。粘度の弱い試料を計測する際に直径の大きなゴム管を使用してしまうとどうしても図りにくくなるので、なるべく小さめの直径のゴム管を用意することが重要となります。ゴム管のところを曲げてクリップを下になるようにセッティングします。この時に特定の部分に圧力がかかると、その部分を試料が通過できなくなってしまいます。それゆえに軟らかく曲げることが重要となります。

ポリエチレン管の部分に試料に付けますが、その部分は氷水やお湯に浮かべておくことが重要です。お湯に浮かべることで試料を軟らかくすることにより、非常に円滑な測定を行いやすくなります。

まとめ

自作のコーンプレート型粘度計は低コストで作成することが出来ます。販売されているコーンプレート型粘度計に比べると精度は落ちますが、一定の水準の結果を出すことが出来るので簡易検査には向いています。高い精度が求められている場合には既製品を、簡単に結果が知りたい場合には自作型粘度計を使用することが有効といえるでしょう。作業の際にはポリエチレン管の切断を必要とするので、怪我のないように注意しながら作ることが大切です。