自作粘度計を防水にするための対策方法

自作の粘度計はまずは耐水性のある部品で作ることが重要です

粘度計は既製品で各メーカーから販売されていますが、通常の機器は高額な価格で推移しています。自作で作ることは不可能ではなく、特に回転式などのアナログタイプであれば自作は意外と簡単です。機器の性質上、水溶液や粘着性のある物質、塗料や化粧品など液体に近いものを計測するものなので、防水加工を施すことは鉄則です。
最初に考えたいことは粘度計を自作する際には、全ての部品を防水に優れた素材に限定することが最も肝心なことです。例えば鉄を使ってしまうと当然ながら錆が早期に付着してしまい、正しく計測できない状態になるばかりか、腐食することで自作品が壊れてしまう可能性は高くなります。鉄部品は完全に避けて、アルミやステンレスを用いることで対処できます。
粘度計のプラスチックなどの樹脂製パーツや、ゴム製パーツは問題なく部品として使えることになり、台座や計測用モーターを収納するボックスなどに関しては、木材を使うこともNGと考えた方が安心です。木材でも防水加工は行えますが、ボックス系の場合はアクリル板の加工が防水対策には向いています。

仕上げに行いたい完全防水のテクニックはいくつかあります

粘度計を自作した方は、できるだけ正確に数値を出すために数多くの部品を用いて作ることが基本です。水に強い部品だけを選んで作ることは基本ですが、完成後には完全防水になるように粘度計の仕上げをすることも重要です。機器の用途から常に水分が近くにあることを考えた場合、少しの隙間が出来ていても水分が粘度計内部に入り込んでしまう可能性があります。隙間を塞ぐには一般的に市販されているシーリング材が向いているのですが、施工する場所が小さくて隙間も狭い場合は足付けを行った上で施工するテクニックがあります。敢えて隙間を大きく加工したり、サンドペーパーを利用して下地に足付けを行うと、シーリング材が上手く入り込みます。シーリング材はどのような商品を購入しても防水加工を施す能力に優れていますが、安価な商品は早期に剥離してしまう可能性があるので注意は必要です。目立った穴や空間が出来ている場合は、素材に合わせたパテを使う方法も効果的です。例えば樹脂製ボックスで隙間に大きな空間が開いている場合は、シーリングよりもパテで埋めてから処理を行う方法で内部に水分が入り込むことはありません。

まとめ

自作の粘度計の耐久性アップには、防水というキーワードは非常に重要です。使う部品を全て水に強いものに限定する方法で腐食や劣化から保護することができますが、完成後には隙間を全て埋める作業も必要です。隙間を埋めるにはシーリング材を使うと便利になり、湾曲した部分にも入り込ませられるので使い勝手の良い材料です。ある程度大きな穴や空間を埋めて浸水しないように仕上げるには、素材別に合わせたパテを購入して練り合わせて穴を塞ぐと完璧に防水加工を行えます。