簡易的な粘度計を自作する方法!必要な材料と器具

物質の粘度を計測するために便利な器具が粘度計です。どれくらいの粘性を持っているのか、簡単に計測することができます。物質の正確な粘度を計ることが必要な工場などでも、使用されることがありますが、本物の粘度計はそれなりの金額がするので、購入する場合にはまとまった予算が必要になります。ですが、多額の予算を使用しなくても手軽にものの粘度を測定することができる方法もあり、それが簡易式の粘度計を自作する方法です。ここでは簡単に作ることができる自作の粘度計を作るのに必要な材料と器具、作り方などについて詳しく紹介します。

合成樹脂を熱で変形させる

自作で簡易性の粘度計を作る場合には、まず計測に使用するための各種の材料や器具を集める必要があります。まず入手すべき材料は、合成樹脂などの素材で作られているチューブ状のものです。これは粘度を計りたい物の中に入れるための部品を作るために必要なもので、そのまま使用するのではなく、一定の加工をしてから使用します。合成樹脂でできた管は、火で直接加熱することができるので、変形するときにはチューブを直接火にかけて変形させます。合成樹脂の管は火で加熱すると高温になるので、やけどをしないように注意する必要があります。
加熱をするのは合成樹脂のチューブの中央に当たる部分です。片側の部分を火で熱したり、片側に近い部分を加熱してしまうと、粘度計を作るのに必要な材料が作れなくなってしまうので、必ず管の真ん中の箇所を熱を加えるようにします。火でチューブを時間をかけてあぶっていくと、合成樹脂の部分が溶けてきます。このタイミングが形を変形させるには最適なときで、火から離したら、管の両側をしっかりと持って、チューブの両側から均等に力を入れて、左右に伸ばすようにします。加熱した箇所が溶けているので、簡単に横に長い状態にすることができ、伸ばしたパーツは中央の部分が細くなります。

合成樹脂とガラス管をつなげる

加熱して中央の部分を細くのばした合成樹脂のチューブは、しばらく放置しておいて冷却します。十分に温度が下がった後で、先が細くなっているチューブの中央の部分を切断します。切断した管はあとで必要になるので、そのまま保管しておきます。簡易性の粘度計は、このチューブに必要な器具をつけていくことで、作ることができます。
粘度計の自作に必要な専門の器具は、目盛りが表面についているガラスで作られた細管です。目盛り付きのガラス管を上記の変形させた合成樹脂の管に接合して使用することで、粘度を測定する場合に利用することができます。目盛り付きの細管の片側に、樹脂の管を取り付けますが、チューブの加熱していない部分のほうと、ガラス管を接合させます。このとき気をつけなければいけないのは、細管と樹脂の管との間に隙間ができないように接合させることです。
ガラス管と合成樹脂の間に隙間が生じてしまうと、粘度を測定するときにその部分から空気が入ってきてしまう場合があるので、正確な測定の妨げになる場合があります。隙間ができないようにぴったりと固定させて、細管と合成樹脂を接合させます。合成樹脂の管の内側にガラス管が入るようにして接着すれば安定します。

ガラス管の先にゴム管をつなげる

変形させた合成樹脂の管と、目盛りのついたガラス管を接合させたものが完成したら、次に必要になるのはガラス管の反対部分の制作です。合成樹脂がついている部分と反対の部分には、ゴム製の管を装着します。なおゴムが途中で折れ曲がってしまうと、管の中に入れたものが落ちにくくなってしまうので、ガラス管に接着する際には、折れないように丁寧に扱う必要があります。用意するゴム管の長さはそれほど長くないものでもよく、35センチメートルから45センチメートルほどの長さのものであれば十分です。
なお粘度を測定する際には、ゴム管を使用して調べるものを吸い上げる必要があるために、ゴム管のガラス管と接合していないほうの端は、管を密閉することができるように、挟むことができるものを使用して固定しておく必要があります。
これで測定に必要な粘度計の本体は一通り完成したことになりますが、そのほかに測定なものとしては、測定するものを入れるために必要な入れ物があげられます。温度の変化によって粘度も変化するものを測定したい場合には、測定するものを入れる容器より、一回りサイズが大きいものを容易しておく必要があります。ここに熱いお湯を入れたり、氷で冷やした水を入れたりして、温度の変化によって粘度が変化するものを測定することができます。

まとめ

自作で作ることができる簡易式の粘度計は、調べたいものの粘度を簡単に測定できる便利な器具です。粘度の測定は調べた鋳物が入っている容器に、合成樹脂の管をつけて、粘度計に吸い上げることで測定します。ゴム管のガラス管に近いほうの部分を指でつまんで、反対側の方向に指を移動させることで吸い上げていきます。吸い上がったものは合成樹脂の管の先端を通って、その先についているが目盛りのついたガラス管の部分に移動します。粘度を測定する方法は、この吸い上げられたものが再び落下するまでの速度によって測定します。目もりの特定の部分の間を移動するのにかかった時間を調べることで、同じ基準で粘度を調べることができます。